女性の私にとってブルーグラスは長年(中学1年バンジョーを始めてから)男性中心の音楽でステージは相撲の土俵な感覚に思えた時期がありました。「人生に寄り添う音楽の選択を間違えてたのか?」と今までに何十回、そう思った事か判りません。 もし、パートナーがこの音楽を若いころから一緒にやっていたとしたら・・・その思いや考えは又、違っていたでしょうが、私の場合は私個人の人生に音楽が寄り添う形でした。
しかし、この何年かの間に信じられない位多くの女性ブルーグラッサーが本場アメリカでも多く増えた事が、どれだけ心の支えになった事かわかりません。数年前はまだアメリカでも認知度の低かったブルーグラスですが、アリソン クラウス、アリソン ブラウンの出現で一気に世界に広がって行きました。昔からのブルーグラスのスタイルを守り続ける人達もいれば、進化して多様化していくブルーグラスを楽しむ人達もいる事で、私は私のスタイルで良いと最近とても楽観的に楽しむようになって来ました。かつて「選択を間違えた・・・?!」と思い悩んだこの音楽も 今はカッコいいと思えるようになったのは・・・「この音楽は奥が深い」という事が年輪を経て徐々に判ってきたからだと思います。1stCDから9年目の2ndCD「IZUMI」の制作中につくづくそう思いました。
Alison Brown
ソロアーティストとして音楽活動に専念し始めた5弦バンジョーの革新的な奏者の第一人者として名を連ね、アリソンのバンジョー・スタイルは、「ジャズ、クラシカル、ポップ、フォーク、ラテンのミックス」で、「かつてはブルーグラスやカントリー音楽の演奏にしか使われていなかった楽器に新たな展望を開いた開拓者です。ハーバード大学で学士号、UCLAでMBAを取得後、大手投資銀行でバリバリのキャリアウーマンとして数年間勤務した後、音楽活動に専念。グラミー賞も幾つも受賞されていますが、アリソン・ブラウンが初めて脚光を浴びたのは、 アリソン・クラウスのバンド (Alison Krauss& Union Station) でバンジョーを弾いていた1989年~1992年です。その間 にリリースされたクラウスの「I’ve Got That Old Feeling」はグラミー賞を受賞し、ブ ラウン自身も1991年にInternational Bluegrass Music Association (IBMA) のベスト ・バンジョー・プレイヤーに選ばれています。凄い事です!
初めてアリソン ブラウンにお会いしたのはもう、随分前・・・15年近く前の事、来日ツアーの中、滋賀近江八幡の教会で彼女のステージが米原ブルーグラス愛好会のお世話で開催されました。アットホームなライブはとても楽しく今も温かいぬくもりが心に残っていますが、その時は将来世界的なバンジョー・プレイヤーとして羽ばたかれるとは・・・ちょっと考えられませんでした。同じ女性として、とても嬉しいです。
ブルーグラスとカントリー界の至宝である彼女は、26回ものグラミー受賞歴を誇り、またフィドル奏者およびシンガーとして、その実力は幅広く評価されています。そして、年を重ねると共に(ステージが上がって行くほどに・・・)美しく輝いてられるのは素晴らしいです。シンガーとしてご自分のエンジェルボイスを生かし、さまざまなジャンルに対応していかれる才能に私は大きな憧れを持っています。ブルーグラスというアクセントの強い歌い方をベースに変幻自在にジャンルを飛び越えて歌いこなす事はそうはなかな誰にでも出来る事ではありません。
ブルーグラスの中では好きなプレイヤーやシンガー、バンドはもちろん他にいっぱいいますが、世界に向けてこのマニアックな音楽、楽器で勝負し 強く生きているお二人のアリソン・パワーから、勇気や力をもらっている女性ブルーグラッサーは少なくない・・・と思います♪
という事で、お話が日本のお仲間のブルーブラスに飛びます。
先週11日(水)紳士淑女の集まりブルーグラス・ナイトにレコ発のお礼まいりに行かせて頂きました。いつものレギュラーさん達と楽しく挨拶をかわし、この日は珍しく 秋元慎さんのマンドリンと私との2人で数曲、続いて好きなバンドの千日前ブルーグラス・アルバム・バンドと数曲ご一緒に楽しませて頂きました。
マンドリンとフォーク弾きのバンジョー&歌のサウンドでも十分満足!慎さんのマンドリンはつぼをよく心得 そしてとても力強いので、好きです。
千日前ブルーグラス・アルバム・バンド 多重コーラスの楽しいバンドで、時々ご一緒して頂きます。
4月14日、15日と地元滋賀の八日市でびわ湖ジャズフェスティバルが開催され、町の色んな場所で音楽が開催されました。アメリカーナ・ステージは15日、駅前近く たねやさんのお隣ファミマの駐車場がステージになって赤いもうせんの前には椅子が並べられ、通りすがりの方々も沢山立ち止まって演奏聴き楽しんでられました。遠くは富山県から野○さんが駆けつけて下さって驚きました!!又ご近所の方にもお会いし楽しいひと時があっという間に過ぎて行きました。お世話頂いた くらま楽器さんお疲れ様でございます!終わってからは新しくなった素敵なお店 ハイロンサムさんで10人程の打ち上げとなりました。
マンドリンの吉村さんはお仕事の都合で一応このステージが一区切りとなりましたが、彼自身のドーグのバンドは出来る範囲内で続けていかれますし、又セッション等で今後のご一緒もあるかと思います。地元同志なので何があってもいつまでもお仲間です。お疲れ様でした!
お話が又々飛びますが、何度かご一緒していただいたシャギー マウンテンボーイズのベースマンでいらしゃった武内さんの訃報を先週フォートワースへ行った時にドブロのドン山口社長からお聴きして今だに信じられません・・・。この知らせをご存じない方の為に書き添えさせて頂きたいと思います。40年以上もシャギーさんでベースを務められた武内さんですが、メガネをかけて本を読んでる時に心の臓が止まり・・・苦しみもなにもなく、他界なさいました。
楽しいトーク、スタンダードなレパートリー、4重ハーモニーととても素敵で長く続けてられる関西を代表する先輩バンドでいらっしゃいます(どんさんの日記から画像を頂きました。残念ながら画像が小さいようです)
時々シャギーさんにゲストに呼んで頂き、ご一緒にステージを楽しませて頂きました。ベースマンの武内さんはいつお会いしても温厚でお優しいおじ様でいらっしゃいました。(画像は一昨年の1月) ご冥福をお祈り申し上げます。